「金投資」を小学生にもわかりやすく解説ーデメリットは?

2021年4月16日小学生にもわかるシリーズ,投資

gold investment

今回の「小学生にもわかるシリーズ」は、「金投資」についてです。

金投資って、そこそこ財産を持ってるおっさんがやってるイメージニャ。

うん、まあ、そのとおりかもしれませんね。

暴力団の資金洗浄にも使われたりと、ビットコインといった仮想通貨同様、あまりよろしくない方面の資金のやり取りに使われるばあいもあります。

あと脱税に使われてるイメージもあるニャ。税務署が調査に踏み込んだら、床下から金の延べ棒が大量に出てきたみたいなのがあるニャ。

銀行に預けられないお金で金を買うという話もあります。

そういったように、使い方次第ではろくでもない金ですが、戦争など「有事のときの財産」として、昔から重宝されてきました。

今回は金投資と、そのメリットや、とくにデメリットについても述べていきます。

 

そもそも金投資とは?

現在、みなさんが使っている「紙幣」というのは、国が発行しているものです。

しかし戦争が起こって国が滅びれば、その国のお金は紙切れになります。

戦争が起こらなくても、国が破産するということもあるでしょう。

そうなったとき、財産をすべて現金で持っていたばあい、すべてを失うことになります。

国が崩壊して、お金が紙くずになったとき、資産の一部に「」があれば、それを他の国の通貨と交換することが可能です。

ようするに、いざというときに持って逃げられる財産ニャ。

そのため、金は「守りの財産」ともいえるでしょう。

でも証券会社で金の積み立て投資しても、金が手元にあるわけじゃないニャ。有事のときに持って逃げられないのニャ。

そうですね

手元にありませんので、有事のときに取り扱っている会社がなくなったら、どうにもならなくなります。

ただ現在において金は、有事のときというよりも、将来の値上がりへの期待、他の金融商品に対するリスクヘッジ(危険回避)の意味を持ってしまっています。

実態がないと、あくまで「投資商品の一つ」でしかないニャ。

 

金のメリット・デメリット

金のメリット

金は世界共通の財産なので、自国の紙幣が使えなくなっても、金を売って他国のお金を手に入れることができます。

戦争の多い地域や、政局が不安定な国では、現金よりも金など貴金属を身近に置くことで、いざというときに持って逃げることができます。

たとえば指輪や耳飾り、ネックレスは、身に着けて逃げられる財産ともいえます。

いまは平和な世の中になっていますが、少し前の台湾や中国だとなにがあるかわかりませんので、貴金属を保有することは当たり前でした。

しかし平和な現代社会では、その意味はかなり薄れてしまっています。

株が下がったときのために、リスクヘッジとして金を組み合わせておくという使い方ぐらいでしょう。

いまはほとんどこの使い方ニャ。

ただ近年では、国家に依存しない資産として仮想通貨も登場しています。

そのため「金よりも仮想通貨」という選択肢もあるでしょう。

ただ、今後どう転ぶかわかりませんが、仮想通貨に比べて金の市場規模のほうが大きいです。

仮想通貨の市場規模が約100兆円なのに対して、金はその10倍の約1,000兆円になります。

金のほうが代替貨幣としてメジャーなのは、現在のところは変わりません。

金のデメリット

「通貨がだめになったときの保険」という性質がある金ですが、投資商品として見るとそれほどおいしいものではありません

まず金は株などと違って配当はありません。

基本的に預貯金とおなじように置くだけのものになります。

現金に対するリスクヘッジなので、あくまで「現金で置いているか、金で置いているか」ぐらいの差しかないと思ったほうがいいでしょう。

投資で大もうけするための金融商品じゃないのニャ。

そうですね。

他の金融商品が下がったときに、金だけ踏ん張れるというぐらいの話なので、金投資で大もうけできるという期待はしないほうがいいでしょう。

長期間置きっ放しにするのが基本だと思ってください。

あくまで「守りの金融商品」ニャ。

 

金投資の種類

純金を直接買う以外に、金ETF投資信託などで購入する方法があります。

投資信託だと積み立て投資が可能なので、少ない予算から始めることができます。

ただ前述したように、金の現物が手元にあるわけではありません。

管理会社が管理してくれるのニャ。

その管理方法ですが、「特定保管(混蔵寄託)」と「消費寄託」があります。

特定保管」は顧客ごとに金をあずかるので、万が一会社がつぶれても金がもどってきます。その分、手数料や管理費が高くなります

でも、戦争でその会社が吹っ飛ばされたというレベルだとどうにもなりませんけどね。

消費寄託」は所有権が運営会社にあります。手数料などが安いかわりに、所有している会社がつぶれたら金がもどってこない危険性があります。

このあたりは購入時にきちんと確認しておくといいでしょう。

現物を手元に置くのが一番安全ニャ。

とはいっても、盗難リスクもありますからね。

自分の環境に合わせてやるのがいいでしょう。

 

金が値上がりするのはいつ?

これも前述したように、世界が不安定になったときです。

戦争が起こったりして、通貨が信用できなくなると、資産を逃がすために金が買われます。

たとえば2001年のアメリカの同時多発テロのときには、金が買われて値上がりしました。

逆にドル高になるなど通貨が買われはじめると、金の必要性も下がりますので、金の価格が下がります。

ドル高で金価格が下がりドル安で金価格が上がると考えればいいのかニャ。

そんな認識でいいです。

あとはインフレが起こると金の価格も上がりますね。

このあたりの動きは株価とあまり変わりません。

インフレ対策なら株でもいいニャ。

インフレ対策で株を買うなら、個別ではなくインデックス投資にしたほうがいいでしょう。

 

なんのために金を買うか

なんのために金を買うのか、これはちゃんと考えたほうがいいでしょう。

なんとなく」で投資するとろくなことがないニャ。

有事のためなら、現物を持ったほうがいいかと思います(持って逃げられるから)。

値上がりを狙った投資、インフレ対策の意味なら、金以外の商品のほうがあつかいやすいでしょう。

というのも、金は手数料が高いです。

安いといわれている楽天証券の金投資でも、購入価格の1.5%+消費税が手数料として取られます。

あと実際の金の値段との差額も見えないところで取られていますので、インデックス投資に比べると高めです。

それなら金を買うよりインデックス投資をしたほうがいいかと。

リーマンショックのときのような株価下落に備える意味なら、金を持っていてもいいかと思いますが、ぶっちゃけあのとき金の価格も下がっているんですよね。

意味ないニャ。有事に備えられてないニャ。

まあ株に比べて回復は速かったですが、値動き自体は株とあまり変わらなかったりします。

それを考えると、インフレ対策で高い手数料を払うぐらいならインデックス投資でいいんじゃないかという気もしなくもありません。

自分の投資スタイルに合わせて、本当に買う必要があるのかはよく考えたほうがいいでしょう。

次回は銀投資についてです。