スタンディングデスク(自作)の効果は?半年使ってみてわかった注意点と結果
以前、スタンディングデスクを一カ月ためしてみて記事を書いたのですが(2019年5月19日)、その後もずっと使い続けて半年が経ちました。
スタンディングデスクといっても専用のものではなく、机の上に小型テーブルを置いて作った自作のものです。作ったというか、本当にただ机の上に置いただけなのですが。高さがちょうどよかったので使い続けています。
半年使ってみて、前回のレポートから意見が変わったか、また体調や体重の変化はどうなのかについてレポートします。
結論からいうと、スタンディングデスクは使い方に気をつけないと身体的に危険です。
手首や足へのダメージや、一番大きいのは体重の減少ですね。体重がない人にとってはけっこう危険です。これらは筆者の体にじっさいに起こったことです。
これらについての注意点や対策を述べていきますので、これからスタンディングデスクを始める人への注意喚起になればと思います。
どのスタンディングデスクが良いのか?
結論からいえば、適切な高さにモニタやキーボードを置けて、グラグラしなけれいいので、この2つの条件を満たしていればどれでもいいです。
筆者は机の上に小型テーブルを置いているだけですが、まったく問題ありません。
重要なのは適切な高さがあるかどうかです。それと安定感です。
適切な高さというのはなにかといえば、キーボードに手を置いたときに、ひじの角度が90度かそれより大きい状態になる位置です。
90度以下になると手首を痛めますので注意してください。
この高さ調整がしやすいのは、やはり専用デスクでしょう。筆者は運がよかった例です。
スタンディングデスクは自作でもいいのですが、座って作業をしたいときもあるでしょう。
筆者は机の上にある小型テーブルを取り払ってから座って作業をしていますが、けっこう面倒です。
専用のものなら上げ下げできますので、「立って作業」と「座って作業」をすぐに切り替えられます。
専用デスクは大きく分けて2種類あります。机の上に置くタイプのものと床に置くタイプのものです。
すでに机がある方は、机に置くタイプのものを購入すると場所を取らなくていいでしょう。あとわざわざ専用のを買うのであれば、上の商品のような、ディスプレイとキーボードの高さに段差を作れるものがいいかと思います。
安く済ませたい方は、ひじの高さをはかったあとに、ホームセンターなどで小型テーブルを買うと安上がりです。もしくは家に小型テーブルがあれば、それをそのまま使えばいいでしょう。ただ高さ調整ができないという問題があります。筆者は小型テーブルを使っていますが、とくに問題はありません。
床置きのものは上のような足が堅固なものを購入することをおすすめします。というのも高さがあると、テーブルはぐらつきます。
スタンディングデスクで一本足のものがありますが、いくら安くても購入することはおすすめしません。とくにモニタや本は重さがあるので、さらにその上でキーボードを叩くとなると不安定になるのは目に見えています。
筆者は小型テーブルを置いているので4本足です。高さもありませんし、じつは堅固という面ではすぐれていたりします。
基本的には、机の上に置くタイプのほうが安定感はあります。
床置きのスタンディングデスクはIKEAなど家具店にもあるとは思います。じっさいに店に行って実物を見てみたほうがいいかもしれません。
スタンディングデスクの良いところ
立っている状態なので、腰が曲がらなくていいというところですね。座っていると楽な姿勢を取ろうとして、どうしても腰が曲がってしまいます。
それと足に筋肉が付きますので、足腰が弱くならずにすみます。デスクワークが多い人は、足がどんどん弱くなってしまいます。とくに在宅ワークをしている人ですね。
知り合いで、デスクワークのし過ぎが原因で、あるとき急に歩けなくなったという方がいます。プールでの歩行訓練などリハビリを受けていまは歩けるようになりましたが、座って作業する方は本当に気をつけたほうがいいかと思います。
スタンディングデスクならずっと立っている状態なので、足の筋肉も自然と付きます。筆者も半年スタンディングデスクを続けて、ふくらはぎや太ももに筋肉がつきました。
ただこれは運動と合わせてやらなければいけないことには注意です。突っ立ったままではだめです。むしろ体に害があります。次の章で詳しく説明します。
あと、座っていないことから痔の予防にもなりますね。それと立っている状態なので眠くならないという利点もあります。
立っているので、行動をしやすいというのもあります。座っていると椅子から立つのが面倒になったりしますが、立っていればすぐに動くことができます。
短時間で終わるような作業をするばあいは、立った状態のほうが集中力が上がります。
スタンディングデスクで気を付けるべき点
スタンディングデスクがいかにも万能で良いもののように謳うサイトを多く見かけますが、スタンディングデスクを売りたいがための宣伝文句であることにも注意しておきましょう。
筆者はそもそもスタンディングデスクを買わずに小型テーブルで代用しているので、そのあたりのしがらみはいっさいありません。問題点や注意点はどんどん指摘していきます。
まず座り過ぎとおなじように、立ちすぎも体への負担が大きいです。
つまるところ問題なのは、座るにしろ立つにしろ、おなじ姿勢でずっといつづけることです。
スタンディングデスクをしていようがいまいが、運動しなければいけないのはおなじです。
座ると心臓疾患の確率が高くなるといわれていますが、ずっと立っていても血液のめぐりは悪くなります。突っ立ったままでいると静脈瘤になりやすいという研究もあります(足の血管がボコボコと膨らむ状態)。
じっさい筆者は、ずっと立っていたことで心臓まわりが痛くなった経験があります。
これを防ぐためには、定期的に運動をしなければなりません。一時間に1回ぐらいはスクワットをしたり、腕立てをしたり、腹筋・背筋をしたり、柔軟体操をしたりなど、簡単な運動で体の姿勢を変えておきましょう。
もしくはベッドに横になって5分ほど休むのもいいかと思います。筆者はよくやっています。
筆者的にスタンディングデスクの良い点は、立っている状態なのですぐに運動ができることだと思います。立っていること自体がいいわけではないのです。
これは本当に気をつけてください。これを理解しないと、スタンディングデスクは逆に体を壊します。筆者が体を壊しかけたからです。
また執筆のプロットづくりなど、じっくり考えなければならないときは座ったほうが集中できるかと思います。長時間作業には、立った状態は向いていません。
もう一つですが、立った状態でキーボードを長時間使うと手首や小指を痛めます。筆者は痛めました。
対策としては、巻いたタオルなどをキーボード前に置き、両手を置く場所を高くすること。
もしくは上のようなリストレストを置くこと。これがないと手首が変な角度になってしまい、小指の関節を痛める確率がきわめて高くなります。
筆者はこれをやらなかったため、左手の小指の痛みに苦しみました。いまは巻いたタオルを置いているので、問題は起こっていません。
指のストレッチもこまめにやったほうがいいでしょう。座っている状態よりも指の負担が大きいと感じます。
それとずっと立っていることで、体重が減りやすくなります。
ダイエットしている人にはいいかもしれませんが、筆者はもともと痩せ型で、むしろ体重を増やさなくてはならないのです。
世の中には栄養の吸収が悪くて体重が増えにくい人がいますが、筆者はそのタイプです。
一般的に立っているぐらいではそこまでカロリーは消費されないといわれていますが、筆者タイプの人は想像以上に減ります。気付かないうちに減るので本当に怖いです。
ただでさえ少ない体重が危険値まで減ってしまう可能性もあるので、体重には気を付けたほうがいいでしょう。
あと立った状態なので、足を痛めやすいです。とくに足の小指への負担が大きいです。上のようなやわらかいマットを敷くといいかと思います。もしくは大きめのタオルをたたんで敷いたり、スリッパを履いたりするのもいいかと。
それと、夜はスタンディングデスクは使わないほうがいいでしょう。
立っていると体が目覚めた状態になってしまうので、眠りにつきにくくなります。寝る前に運動してしまうと目がさえるのとおなじですね。夜は座って作業したほうがいいでしょう。
まとめ
「座りすぎはよくない」「スタンディングデスクは健康によい」などの情報が飛び交っていますが、スタンディングデスクも健康にいいわけではありません。
問題はおなじ姿勢を取り続けることが健康に悪いのです。立っていようと、座っていようとです。運動もストレッチもしなければなりません。
それと立った状態でのキーボードタイピングは、思う以上に指への負担が大きいです。キーボードの前にタオルを置くか、リストレストを使ってください。一度炎症を起こすと、治るまでに時間がかかります。筆者はこれで苦しみました。今はタオルを置くことで解決しました。
スタンディングデスクは、座ってばかりいることへの気分転換として使うといいかと思います。
昼間はスタンディングデスク、夜は座って作業がいまのところいい感じです。