台湾大学は観光・散歩に最適のおすすめスポット【台北】

2020年6月9日公館,台北,台湾,台湾大学

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筆者が散歩コースとしてよく利用する場所の一つに台湾大学があります。

台湾大学のキャンパスは一般にも開放されていて、誰でも入ることができます。許可を取る必要もありません。そのため台北市民の公園としても利用されています。

中国の鄭州で筆者が勤めていた大学もそうでしたが、中華圏はキャンパスを一般開放している大学がけっこう多いです。子供の遊び場や高齢者たちの散歩コースにもなっています。

日本の大学もキャンパスを開放したらいいニャ。

日本は校門でチェックがあったりしますからね。

今回は台湾大学の、観光スポットとしての魅力をお届けします。

 

台湾大学について

台湾大学(台大)は台湾の国立大学です。地下鉄だと公館の駅を出てすぐのところにあります。以前、公館夜市の記事を書きましたが、そのすぐ向かいですね。公館夜市は別名「台大夜市」ともいいます。

台湾大学が設立されたのは、1928年の日本統治時代です。そのころは「台北帝国大学」という名称でした。「台北にある帝国大学」という意味で、日本が設立した大学です。

台湾の大学じゃないのニャ。

台湾の大学になったのは第二次世界大戦後です。

1945年に日本軍が台湾から撤退し、代わりに蒋介石ひきいる中華民国軍が入ってきました。

このときに台北帝国大学は蒋介石にひきわたされ、名称が「台北大学」になりました。そのひと月後に「台湾大学」に改称されたそうです。正式な名称は「国立台湾大学」ですね。

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現在の校舎も日本統治時代の様子を色濃く残しています。

ちなみに現総統の蔡英文や、前総統の馬英九、陳水扁、李登輝なども台湾大学の出身です。

 

キャンパスを歩く

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筆者の散歩コースだと公館方面からではなく、台電大楼方面から入っています。写真は入り口のそばにある大学の体育館です。

台湾大学の入り口はたくさんあって、気軽に入ることができます。それこそ公園とおなじような感じです。

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体育館のそばには運動場があります。中国では野球はまったくといっていいほど流行っていませんが、台湾だと野球をする人は多いです。考えてみれば日本のプロ野球にも台湾人選手はいますね。

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バスケットボール場やバレーボール場もあります。この2つのスポーツは、中国でも台湾でも人気があります。とくに男子学生はバスケットボールをする人が多いです。日本の『スラムダンク』というバスケットボール漫画も台湾で一時期流行っていました。

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自転車置き場のそばにある休憩所は、高齢者たちの憩いの場にもなっています。ノートパソコンを使っている方もいますね。日本の大学では見られない風景です。それと中国では両親が共働きで、祖父や祖母が子供の世話をするということも多いです。

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大学内にはバス停もあります。学生たちが利用していますね。地下鉄の駅が近いので、そちらを利用する人のほうが多いかと思います。

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遠くのほうで学生たちが写真を撮っていました。中国や台湾では日本と違って9月入学の7月卒業になります(学校によって微妙に違いがあります)。

 

鳥や農業実験場

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キャンパス内は鳥が多く、しかも人間をほとんど警戒しません。撮影のために近づいても、微動だにしませんでした。最初は作り物かなにかかと思いました。リスも多いですね。

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台湾大学の農業実験場。入り口には水車があります。ここではさまざまな植物や果物を育てています。

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バナナの木。よく見るとバナナがなっていますね。まだ青いので食べられないとは思いますが。それとスーパーで売っている台湾のバナナは、昔と比べて味が落ちたように感じます。

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農業実験場の畑です。いまは冬なので寂しい感じになっています。しかし台北市内で農業をしているというのもなんだかおもしろいですね。奥の方にはグリーンハウスが見えます。

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日本統治時代の、台北帝国大学の日本人教授・磯永吉博士です。蓬莱米の研究をおこない、「台湾蓬莱米の父」と呼ばれています。

台湾は気候が日本よりも高いため、日本のコメをそのまま持ってきてもうまく育ちません。

台湾在来種のインディカ米は日本人の口には合わなかったことから、磯博士は日本米と味の似たコメを台湾で育てる研究をおこない、蓬莱米を開発しました。現在でも台湾で食されています。

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鳥たちの警戒心がなさすぎるせいか、こんな標識までありました。「人間のほうで注意しろ」ということですね。

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松の木(だと思う)の前にカメラを構えた人がやたらと集まっていました。近づいて見てみましたが、とくになにかいるわけでもなく。ただたんに松を撮っているだけでしょうか。よくわかりません。

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売店のそばのベンチですが、ここも学生より一般の台北市民のほうが多いような気がします。

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キャンパス内の床屋。台湾の床屋は、頭を洗うのも付いてだいたい300元(約1,100円)ぐらいです。近年はカットのみ100元という店も増えてきました。日本でいうところの1000円カットの店ですね。

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大学の、公館方面の出入り口にあるココ壱番屋です。台湾でも人気がありますが、筆者はまだ食べたことがありません。

 

まとめ

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大学から一歩出ると、急に街中の風景が広がります。自然の多い台湾大学は、市民にとっては良い安らぎの場となっています。台湾の街は空気が悪いですしね。

この横断歩道を渡ったところに、公館夜市があります。

観光コースとしては、昼間は台湾大学やその周辺を見てまわり、夜は公館夜市に行くというのもいいかもしれません。入場料などないのでお金もかかりませんし、台湾の学生や市民の生活を感じ取れていいのではないかと思います。