インデックス投資は世界と米国どっちがいい?

2021年7月1日投資

index invest

iDeCoやNISAの影響で、投資する人が増えてきました。

それで「インデックス投資しておけば儲かる」みたいな話も多くなり、インデックス投資をはじめる人が増えてきています。

インデックス投資といっても、いろいろ種類があるのニャ。

買うのであれば、長期的に右肩上がりのものがいいですね。

そこで選ばれるのが米国と全世界のインデックスです。

日本に投資しても右肩上がりじゃないからだめニャ。というか、長期的には少子化で経済は縮小するニャ。

日本のばあいは上がったり下がったりの循環型ですので、きちんと売ったり買ったりを繰り返すことができないと難しいですね。「ほったらかしでもうかる」というような手軽なものではありません。中~上級者向けの市場だと思っています。

今回は米国と世界、どっちのインデックスに投資するのがいいのか、具体的になにを買うのかについて考察していきます。

 

なんのインデックスに投資すればよいのか?

インデックス投資といっても、なんでもいいわけではありません。

基本的に右肩上がりのものでなければ意味がありません。

そのため、条件としては今後も経済発展をしなければなりませんので(経済発展=株価上昇なので)、少なくとも

1:今後も人口が増加する。

2:証券市場がまともである。

の2つを満たす必要があります。

この条件だと、日本は省かれるニャ。

人口減少は確実になっているので、短期~中期で売買するのはいいですけど、長期となるとリスクが大きくなりますね。

また日本の証券市場もまともとはいいがたいです。株価が落ちてきたときに日銀が買い支えてしまうため、本来なら退場してもらわなければならない企業も生き残ってしまっています。

だめなものがゾンビ企業としてそのまま残ってしまうのニャ。

そういうわけで、日本は1も2も満たさない状況です。

日本株のボラティリティ(変動の幅)は高いので、株価をしっかり見張ってトレードできる人には、悪くはない環境だとは思います。ただ、ほったらかしで長期投資という人には向いていません

人口増加が続き、市場もまともというのは、現在のところはアメリカぐらいです。

じっさい、S&P500は長期的に右肩上がりです。

そのため、候補として挙げられるのがS&P500へのインデックス投資になります。

次にもう一つ、1と2の条件を満たすものがあります。

それは世界全体です。

世界全体で見れば人口は右肩上がりですし、人口が増えていく以上、世界経済も上がっていくでしょう。

また市場の健全性も、世界全体で見たばあいはアメリカも含まれますので、ましなほうかと思います。

そうなると、世界経済に連動したインデックスに投資するのも一つの手になります。

とにかく長期的に経済成長をつづけていくものが対象なのニャ。

ついでに中国についてですが、少子高齢化が進んで出生率が低下しており、2027年から人口が減少していく可能性が出てきています。

さらにいえば、中国を含めた新興国の証券市場は、まともとはいいがたいのは想像がつくかと思います。

日本ですらまともじゃないのニャ。

これらの国は、ボラティリティの高さを利用して短期~中期での売買で利益をとっていくのはいいのですが、長期投資には向きません。

そんなわけで、現在のところは米国か世界かに絞られます。

 

具体的な投資先

米国と世界で、具体的にどこに投資をするかについて述べます。

米国

楽天証券やSBI証券で投資信託を購入するばあい、以下の投資先が挙げられます。

( )内は年間の管理費用(信託報酬含む)。

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)(0.0968%)
楽天全米株式インデックスファンド(0.162%)
SBI・V・S&P500(0.0938%)
SBI・V・全米株式インデックス・ファンド(0.0938%)

「全米株式」とあるのは、アメリカの大・中・小企業すべてのインデックスです。

アメリカを丸ごと買うのニャ。

ただS&P500インデックスに採用されている大・中企業の時価総額がアメリカ全体の80%ぐらいなので、正直大きくは変わりません

足をひっぱる企業はいらないと考えるなら、S&P500を買っておけばいいかと。逆に小企業の成長に賭けたいという人は全米で。

あとは管理費用(信託報酬)が微妙に違うので、管理費用の安いものや、自分の証券口座で買いやすいものを選ぶといいでしょう。

米国ETFを購入できるのであれば、以下のものがいいでしょう。

VTI(全米株式)(0.03%)
VOO(S&P500)(0.03%)

管理費安いニャ。

投資信託を通さず、直接買いますからね。

ただ日本円からドルに変換するときに為替手数料がかかりますし、購入時にも手数料がかかるので、その点は注意してください。

世界

投資信託は、以下のものが挙げられます。

eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)(0.1144%)
楽天・全世界株式インデックス・ファンド(0.212%)

「全世界株式」のほうが企業が多いです。約8000社あり、世界丸ごと買う感じですね。

ただ国別で見ると、アメリカが60%以上を占めているので、動き自体は米国のインデックスファンドとあまり変わりはありません。管理費の安さで選んでしまってもいいですね。

米国ETFを購入するばあいは「VT(0.08%)」がいいでしょう。「全世界株式」の元になっています。

 

米国と世界、どっちを買えばいいのか?

けっきょくどっちを買えばいいのかという話ですが、全世界を買うとなると、アメリカが上がっても、他の国が足をひっぱるという事態になりかねません。

新興国は証券市場が正常に運営されていないところが多いですし、先進国は少子高齢化の問題があります。そのため、株価は循環型になっており、ほったらかし投資には向いていません。

ただ全世界はアメリカの比率が約60%と多いので、米国のインデックスを買うのと値動きは大きく変わらないでしょう。

時期によって米国のほうが上だったり、全世界のほうが上だったりといった感じの動きになります。

1国のインデックスだけを買うのはリスクが大きすぎる」という方は「世界」を買えばいいですし、「まともな証券市場」「人口増加」がセットになっているアメリカのほうが安全と思うのであれば米国インデックスがいいでしょう。

折衷案としては、一ヶ月に10万円の投資をするのであれば、5万円を全世界、残りの5万円を米国というふうにして積み立ててもいいかと思います。投資信託なら100円単位で購入できますしね。

どっちも買えば、あとで後悔しなくてすむニャ。