『シュガー・ラッシュ』あらすじとレビュー・評価・感想|disney+
今回はコンピューターゲームを題材にしたディズニーの3DCGアニメーション映画『シュガー・ラッシュ』についてお届けします。
日本はまだセル画で頑張っていますが、スタジオジブリも『アーヤと魔女』で3DCGアニメへの適応をはじめていますね。
それでは本作のあらすじや感想について述べていきましょう。
『シュガー・ラッシュ』のあらすじ(ネタバレあり)
ゲームセンター内のゲームの登場キャラが、じつは閉店後にそれぞれ普通に生活しているという世界観です。
そのあたりは、ツッコんではいけない部分ですね。
キャラたちは、ゲームセンターのコンセントを通じて、他のゲームの中へ入ることもできます。またコンセントの分配タップが、キャラたちの集まるステーションにもなっています。
そんななか、『フィックス・イット・フェリックス』というゲームの悪役である大男、レック・イット・ラルフは、「悪役をやめてヒーローになりたい」と思っていました。
ちなみに本作の海外タイトルは、この大男の名前である『Wreck-It Ralph』になっています。
ラルフは『ヒーローズ・デューティ』というゲームで、ヒーローメダルを手に入れることができると知り、変装して乗り込みます。
ラルフはメダルを手に入れますが、サイ・バグという昆虫型の敵に襲われ、ともに『シュガー・ラッシュ』というレースゲームの中へ入ってしまいます。
ラルフは『シュガー・ラッシュ』でヴァネロペという少女に出会い、メダルを奪われてしまいます。
ヴァネロペは、プログラムのバグを持っていることから、レースに参加することができませんでした。それを知ったラルフは、
「レースに出場させ、優勝させたら、メダルを返してもらう」
と取引をします。こうして2人は友情を深めていきます。
しかしレースが始まる直前、ラルフは『シュガー・ラッシュ』の国王・キャンディー大王から、
「ヴァネロペは本来、ゲーム内に存在しないキャラ。もし彼女が出場して不具合が見つかってしまうと「故障」と見なされ、ゲームが撤去される」
との話を聞かされます。
ゲームが撤去されると、キャラたちはゲーム外へ避難しなくてはなりません。
しかしヴァネロペはバグ持ちなので、ゲームの外へ出ることができず、死んでしまう可能性があります。
キャンディー大王からメダルを受け取ったラルフは、ヴァネロペを出場させないよう説得します。さらにはヴァネロペの車を壊してしまいました。
ヴァネロペは、「ラルフはメダルが欲しいために自分を裏切った」と思い、泣きながら去っていきます。
ラルフは自分のゲームにもどりますが、ゲームキャラがいなかったことから、留守中にゲームの筐体が「故障あつかい」されていました。
ゲーム内のキャラたちはゲーム撤去を恐れて避難をすませており、ラルフだけが残っていました。
ラルフがゲーム内から外を見たとき、『シュガー・ラッシュ』の筐体にヴァネロペのイラストがあることに気付きます。
ヴァネロペはバグではなく、『シュガー・ラッシュ』にもともと存在していたキャラ。それを知ったラルフは、国王にだまされていたことに気付き、ヴァネロペに会いに向かいます。
ヴァネロペと和解し、車を直してレースに出場させるも、キャンディー大王に妨害されます。
また、ラルフがつれてきたサイ・バグが『キャンディー・ラッシュ』の世界でバグを引き起こし、キャンディー大王が怪物化。
もともとキャンディー大王は、撤去されたとあるレースゲームの登場人物で、『キャンディー・ラッシュ』を支配するためにプログラムを書き換え、みんなの記憶を封じていたのでした。
なんだかんだあってキャンディー大王とサイ・バグを倒したラルフたち。
『キャンディー・ラッシュ』の世界は平和を取り戻し、みんなの記憶がもどります。
そしてヴァネロペが『キャンディー・ラッシュ』の女王であったことが知らされます。
ヴァネロペは女王としてよりもレーサーとして生きていく道を選び、ラルフも自分のゲームへともどっていきます。
ラルフのゲームは、撤去されて行き場のなかったゲームキャラたちを引き取って登場させたことから、人気がまた出始めました。
またヴァネロペも、『キャンディー・ラッシュ』で人気のレーサーとなりました。
見どころと感想
本作の見どころですが、『ストリートファイターⅡ』や『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』『Qバート』『パックマン』など、実際に存在するゲームのキャラが登場することです。ゲームファンだったら懐かしさを感じることでしょう。
ただ、それら「版権のあるキャラたち」は、積極的にストーリーに絡むことはなく、モブキャラ的な存在として登場しています。
そのため、「人気ゲームのキャラが登場する」という点で本作に期待すると肩透かしを食らうでしょう。
あと「ザンギエフが悪役」というところに「?」となってしまいましたが、これには脚本家が「初期のザンギエフは悪役のイメージがある」と主張したため、プロデューサーのクラーク・スペンサー氏が「悪役かどうか、自分のアイデンティティに悩んでいる存在」にしたそうです。
ただゲームに関するいろいろな小ネタが散りばめられているので、ゲーム好きの人はじゅうぶんに楽しめるかと思います。
いっぽう、ゲームにあまり興味がないと、意味がわからない部分も出てくるかもしれません。
続編の『シュガー・ラッシュ オンライン』のほうが物語としてのテーマを持っているので、本作を観ていまいちだった方は、続編のほうも観てみるといいかと思います。いずれ続編も記事にする予定です。