実写版『ムーラン』あらすじと歴史・レビュー・評価・感想|Disney+

2021年2月9日Disney+, 中国, 中国古典

mulan 2020

いまさらながら、実写版の『ムーラン』を観ました。

むしろいままで観てなかったのニャ。

ディズニーのアニメ版は観たことがありますし、内容も知っているので、わざわざ観なくてもいいかなと思っていたので。

中国や台湾では誰でも知っている物語ですしね。

それで機会があったので観てみたのですが、魔女が出てきたり、客家の集合住宅に住んでいたり、ムーランの父親が習近平そっくりだったりと、ツッコミが追い付かない内容でした。

海外の人が作ってるから、そのあたりは適当になってるのニャ。

内容もアニメ版と違っているので、アニメ版を観たことのある方でも楽しめるかと思います。リメイクというより、新たに作り直した感じですね。

今回は実写版『ムーラン』のあらすじとその歴史、感想、中国での評価などをおとどけします。

 

映画リリースまでの経緯

ムーランのアニメが公開されたのは1998年なので、いまから20年以上も前ですね。

もうそんなに経っていたのニャ。

今回視聴したのは2020年の実写版のほうです。

ただ日本やアメリカでの劇場公開は、新型コロナの影響で無期延期となってしまいました。そのため、月額動画配信サービス「ディズニープラス」での配信に切り替えています。

一説では香港の抗議デモに対し、ムーラン役のリウ・イーフェイ(劉亦菲)がウェイボー(中国版ツイッター)に香港警察を支持するような書き込みをしたことからボイコット運動に発展し、劇場での公開が控えられたという話もあります。

さらにいうと、人権侵害で問題になっている新疆ウイグル自治区で一部のロケがおこなわれたことで、中国共産党や当地公安局への感謝がエンドロールに掲載されたことも批判を浴びていました。

映画に政治を持ち込んでほしくないニャ。

ただディズニー側は、これらの騒動によって、オンラインでの動画配信になったとの発表はしていません。あくまで新型コロナウィルスの問題としています。

 

あらすじと歴史(ネタバレあり)

本作は中国で有名なファ・ムーラン(花木蘭)の伝説をベースにしたオリジナル作品だと思って視聴したほうがいいでしょう。

歴史や地域も、あくまで架空の中華風世界での物語として展開されています。具体的な地名などもいっさい出てきませんしね。

ムーランの物語は、北魏(南北朝時代)の「木蘭詩(辞)」に掲載された民間民謡が最古のものとされています。そこから戯曲や小説へと広がっていきました。『隋唐演義』にもムーランの話があります。

中国では誰もが知っている有名な話で、中国国内では実写映画『ムーラン』は、ディズニー以前にも何種類かありますね。テレビドラマなどにもなっています。

物語ですが、戦場に行くことのできない父の代わりに、娘のムーランが男に変装して異民族と戦うといったものです。

男装の女性なのニャ。

ちなみに「木蘭詩」では、一緒に戦っていた兵士たちは、ムーランが女性だということに12年間気付かなかったとあります。

それもどうなのかニャ。

戦場での戦いはつらくきびしいので、気づくひまもなかったというようなことが書かれていますね。

ディズニーの実写映画『ムーラン』ですが、異民族が攻め込んでくることから、皇帝の命令により、一家に一人、男を兵士としてさしださなくてはなりません。

ムーランたちはなぜか客家の集合住宅のようなところに住んでいるのですが、これは12世紀以降のもので、しかも南方中心に存在しています。物語はあくまで架空の中華風国家という形になっているのでしょう。客家については以下のリンクを参照。

ムーランの父親(習近平似)は足が悪く、しかも娘が2人いるだけで、息子はいません。

「戦場に出ることができるのは自分だけ」と、無理に徴兵に応じようとします。

そこで娘のムーランが父の代わりに、父の鎧や剣を身に着け、夜中にこっそり家を出ていってしまいました。

兵舎にたどり着いたムーランは、そこで男の兵士たちと一緒に共同生活をします。「うそつきは追放」という規則があるので、女だとバレないようにしなければなりません。

そんなこんなで兵士たちとともに訓練を終え、戦場へと向かうムーラン。

そこで魔女が登場して戦うことになります。

魔女という発想が西洋的ニャ。

この魔女ですが、有名な女優であるコン・リー(巩俐)が担当しています。

この映画、なんだかんだで俳優がけっこう豪華なんですよね。

皇帝役はカンフー映画で有名なジェット・リー(李連杰)ですし。

強そうニャ。

物語の後半で活躍しますが、強いです。

それと軍の司令官はドニー・イェン(甄子丹)です。

イップ・マン(葉問)』の人ニャ。本当に豪華ニャ。

話をもどしまして、魔女と1対1で戦ったムーランは、敗れてしまいます。

しかしそこで男の姿をすて、女性のムーランとして覚醒します。ここからムーランがめちゃくちゃ強くなります

単騎で敵陣に乗り込んでいき、窮地に陥っていた味方の兵士たちを救うムーラン。

しかし女であることが知られ、軍を追い出されてしまいました。

いっぽう、敵の本体は、皇帝のいる都へと向かっていました。これまでの戦いは、敵の陽動だったのです。

ムーランはこのことを軍の司令官に伝えます。そして仲間たちとともに都へ向かいます。

いっぽう、ジェット・リー皇帝ですが、敵の罠にはまってつかまってしまいます。つかまるまでは一人で敵をなぎ倒していました

さすがジェット・リーニャ。

ムーランは皇帝を助けに向かい、敵の大将を倒し、故郷に帰って家族と再会するというハッピーエンドで物語は終わります。

魔女はどうなったのニャ。

ムーランの境遇が自分と似ていることから、途中でムーランを助けるために命を落としています。

敵が味方になったのニャ。

 

中国・台湾での評価

やはり中国側から見ると、歴史や文化の部分が適当なので、そこそこ批判はありました。

日本でいうところの、ニンジャ・サムライ・スシみたいな海外映画が展開されている感じですね。

ただそれをわかったうえで、「海外の人がつくった中国もの」という体で楽しんでいる人もいます。

台湾でも普通に受け入れられていますね。

ちなみに中国では、本作に関する報道は禁止されています。そのため、興行収入はぱっとせず、公開初日は約4100万元(約6億3600万円)ていどだったと報じられています。

作品に政治が絡み過ぎてるニャ。

実写版で、さらに中国でロケをやるとなると、どうしてもそうなってしまう部分がありますね。

アメリカではネット配信で2億6000万ドル(約272億円)の利益が出ているそうです。

こっちのほうは大もうけニャ。

 

まとめ

政治的な問題でいろいろいわれてしまう作品ですが、内容的にはわかりやすくまとまった映画になっています。

俳優も豪華ですし、アクションシーンも迫力があってよいですね。

魔女の登場は、必要性があったのかどうかは疑問ですが、欧米的には、魔女のようなヴィランがいたほうがわかりやすいのでしょう。ただ完全な悪役というわけでもなかったですね。

ただたんにコン・リーを出したかっただけなのかもしれないニャ。

現在は「ディズニープラス」に加入していれば視聴できますので、興味のある方は一度観てみてください。

ちなみにAmazonのほうだと、抗議の評価がかなり多いですね。