「プラチナ投資」を小学生にもわかりやすく解説ーリスクの高さについて
株価やビットコインの高騰で世の中が浮かれてきているので、そろそろあの手この手の甘い投資話が増えてくるころだとは思います。
仕組債みたいな投資家にとって不利なものもありますし、もうかりそうという適当な理由でお金を使わないためにも、知識を持っておいたほうがいいでしょう。
ただ銀と同様、市場規模は小さく、値動きが大きいのでリスクの高い商品となっています。
とりあえず歴史から見ていきましょう。
プラチナの歴史と利用
プラチナは「白金」とも呼ばれており、金よりも圧倒的に希少な貴金属です。
名前の由来ですが、スペイン語で銀は「plata」で、「小さな銀」を「platina」といいます。
1735年、南米探索に向かったスペインの征服者たちが、ピント川で見つかったプラチナを「プラチナ・デル・ピント(ピント川の小さな銀)」と報告したのが起こりといわれています。
プラチナはヨーロッパに持ち込まれ、装飾品や工芸品に利用されてきました。
現在では工業用に利用されることが多いですね。60%ぐらいは工業用です。
多くは自動車の排ガスを無害化するための触媒に使われています。
また燃料電池の材料にも使われますね。
逆に車の生産が減れば、プラチナの価格は下がります。
次にプラチナの価格を決定する要因を述べていきます。
プラチナのデメリット
現在は自動車など工業用に使われますので、景気や自動車の売れ行きに連動することが多いでしょう。
景気ですから、株価に連動する形になりやすいですね。
楽天証券のチャートだと、2020年3月に2200円まで落ちましたが、現在は4400円ぐらいになっています。
これは株価もおなじで、日経平均は2020年3月に17000円ぐらいでしたが、現在は3万円を超えています。
ただプラチナは取引量が少ないので、値動きが荒いです。
そのため、長期保有向けというよりも、投機的な商品となります。
ハイリスクですが、ハイリターンかどうかは微妙なところです。
というのも、電気自動車が普及すると、「排ガスを無害化するための触媒」需要が減るかもしれません。
短期的な値動きの激しさから、短期取引(という名のギャンブル)をする人たちには人気があるかと思います。
それとプラチナの70%が南アフリカで採掘されています。
つまり南アフリカの情勢によっても、価格が変動することになります。
ただやはり、景気との連動のほうが大きいので、インフレ対策なら普通にインデックス投資したほうが手数料が安くてすみます。
現物があるものはどうしても高くなりますね。
そのため、似たような動きをする金融商品があれば、あえてプラチナを選ぶ必要があるのかは考えたほうがいいでしょう。
まとめ
プラチナは市場が小さく、値動きが激しく、リスクが高い商品です。
リーマンショック前の、2008年のドル先物価格は、2300ドルほどあったのですが、10年以上経った現在(2021年)は1260ドルぐらいです。
これから上がるかもしれませんが、損切したい人が大量にいるばあい、上値が重いかもしれませんね。
なんにしろ、値動きの大きなリスク商品であり、株と違って配当もなにもありません。
あと手数料が高いので、インフレ対策ならわざわざプラチナを選ばずに、インデックス投資などべつのものも検討してみたほうがいいかと思います。
ここまでをまとめると、金は守りの財産としての性質があり、市場も大きく長期投資に向いていますが、銀・プラチナは市場が小さく値動きが激しいので、投機的なリスク商品といえます。
「よくわからなければ投資しない」の鉄則を守り、判断するのがいいでしょう。